食べきれない

北海道から遊びに来てくれた友人を、家に招く。あらかじめお菓子をいろいろ買っていたのだが、その前に食べたお好み焼きで、すでにお腹が一杯になってしまう。食べきれなくなって放置されたお菓子たちの目線が痛い。食べられる日を楽しみに戸棚の中で我慢強く待っていた彼らからすれば、無碍に放置されている今の状況は、納得できるものではない。
例えばプリングルス。王様と目が合うたびに「む。そろそろ私の出番ですかな?」とプレッシャーをかけられているような気がして、全く落ち着かない。気まずさに耐えかねて、彼から目をそらすと、そこには密封された落花生のお菓子が。密封され身動きのとれなくなっている彼は「ウウウ、早く出してー。早く食べてー」とうめいているようにも見え、これは明らかにプリングルスより事態が切迫している。ただ事ではない。何の計画性もなく、お菓子を大量に買ってしまうと、大変なことになるのだな、と思った。